kintoneを社内に導入することを考えていたり、すでに導入しているものの、なかなか思うように活用ができていなかったりすることもあるでしょう。その場合にはkintoneでできることとできないことをそれぞれ確認しておくことをおすすめします。
今回は、kintoneでできることとできないこと、できないことを埋めるためのポイントをご紹介します。

kintoneとは、サイボウズ株式会社が提供する、プログラミングなしで、誰もが手軽に業務アプリを開発できるクラウド型のプラットフォームです。
すでに多くの企業が導入しており、テンプレートとなるサンプルアプリを用いて、自社の業務に適したアプリの開発が可能です。
さらに、kintoneはその柔軟性と拡張性から、様々な業種・業態に対応できます。例えば、製造業では生産管理や品質管理、流通業では在庫管理や配送管理、サービス業では顧客管理や予約管理など、多岐にわたる業務をサポートします。
特に、中小企業やスタートアップ企業にとっては、初期投資を抑えつつ、業務効率を大幅に向上させることができるため、導入のメリットは大きいと言えます。
また、kintoneは多言語対応しており、グローバル展開を視野に入れている企業にも適しています。これにより、海外拠点とのデータ共有やコミュニケーションもスムーズに行うことが可能です。導入後のサポート体制も充実しており、トレーニングやサポートデスクを通じて、利用者が安心してシステムを活用できる環境が整っています。
これらの点を踏まえると、kintoneは多くの企業にとって、業務効率化と情報管理の強力なツールとなるでしょう。
【関連リンク】kintone(キントーン)とは?特徴やメリットを解説!
【関連リンク】kintoneでできることとは?機能や特徴を紹介
kintoneには、次のような特徴があります。
・システムを手軽に開発可能
kintoneでは、業務内容に適した基幹システムや業務システムを手軽に開発することができます。先述の通りサンプルアプリを用いれば、多少の設定だけですぐにでも使い始められます。また、プラグインも多く存在し、欲しい機能を手軽に実装することができます。
外部サービスと連携させたいといったニーズにもkintoneは応えてくれます。API連携機能があり、APIを通じて外部サービスと連携させられます。例えば、自社の既存のシステムとデータ連携させて業務を行うといったことも容易に行えます。
・コミュニケーションもスムーズに行える
kintoneは、複数のメンバー同士がスムーズにやりとりできるコミュニケーション機能を有します。kintoneを社内SNSや社内ポータルとして利用しているケースも少なくありません。情報が一元管理され、コミュニケーションがスムーズに行き、情報共有が円滑にできる場となるからです。
・セキュリティが高い
kintoneの特徴として、セキュリティの高さも挙げられます。クラウドサービスであるため、データのバックアップや災害対策がしっかりと行われており、万が一のデータ消失リスクを軽減します。また、アクセス権限の設定が細かく行えるため、必要な情報だけを特定のユーザーに共有することが可能です。これにより、情報漏えいや不正アクセスを防ぐことができます。
・定期的なアップデートがある
kintoneは定期的にアップデートが行われ、新機能の追加やセキュリティの強化が図られているため、常に最新の状態で利用することができます。これにより、企業は安心してkintoneを活用することができ、業務効率の向上を実現できます。
【関連リンク】kintone(キントーン)とは?特徴やメリットを解説!

kintoneでできることをまとめてご紹介します。
kintoneは、豊富なサンプルアプリやテンプレートを活用することで、プログラミング不要で多様な業務アプリを手軽に作成できます。汎用的な管理業務はもちろん、業種や部署の固有のニーズに合わせたシステム構築が可能です。
・営業・販売関連の業務アプリ
営業部門では、顧客情報や商談進捗を可視化・共有するためのアプリが活躍します。代表的なものとして顧客管理や案件管理があり、これらを活用することで各担当者が抱える商談の予実管理を正確に行えます。また、営業日報管理や見積管理のアプリを導入すれば、日々の報告業務のフォーマット統一や、見積書の迅速な発行が可能です。さらに名刺管理や売上管理アプリを組み合わせることで、営業活動全体の効率化と正確な数字の把握に繋がります。
【関連リンク】
kintoneで開発する日報管理システム
kintoneで開発する顧客管理システム
・バックオフィス・総務人事・経理関連の業務アプリ
紙の書類やExcelを用いた煩雑な事務作業が多いバックオフィス業務も、アプリ化によってペーパーレス化や手続きの迅速化が進みます。人事労務関連では勤怠管理やシフト管理アプリによって多様な働き方に柔軟に対応する基盤が整います。総務・経理関連では、社内稟議のワークフローや経費精算アプリによって承認作業の停滞を防ぎます。加えて備品管理・車両管理・文書管理をアプリ化することで、社内資産の利用状況やリース・契約の更新期限などを適切に把握し、コスト削減に繋げることも可能です。また、請求・入金管理や予算管理アプリにより、正確でスピーディな経理業務を実現できます。
【関連リンク】
kintoneで開発する勤怠管理システム
・現場・製造・物流関連の業務アプリ
現場の状況把握やモノの動きの管理にも柔軟に対応できます。物流・小売関連では在庫管理や受発注管理アプリを利用して、入出荷の記録やリアルタイムの在庫状況を把握し、適切な配送や発注業務をサポートします。製造・建設関連では、工程管理・生産管理・品質管理のアプリを用いることで、複雑なプロジェクトの工程や生産ラインの進捗をタスク管理やガントチャートなどで可視化し、現場の無駄を削減しながら効率的な生産体制を構築できます。
【関連リンク】
kintoneで開発する在庫管理システム
kintoneで開発する受発注管理システム
kintoneは、カスタマイズにより、機能の追加と拡充をすることができます。カスタマイズ方法はプラグインを利用すること、JavaScriptの言語でプログラミングを行うこと、外部ツールとのデータ連携による方法が挙げられます。
kintoneのカスタマイズにより、ビジネスプロセスを最適化することが可能です。JavaScriptやCSSを使用して、ユーザーインターフェースの改善、データ処理の自動化、専用の機能追加などを実施できます。また、APIを活用して外部システムとの連携を図り、業務アプリケーションのカスタマイズが容易になります。これにより、企業の特定のニーズに合わせた柔軟な業務フローの構築が可能となり、生産性の向上を実現します。
kintoneでは、データの一元管理が可能です。社内に存在するさまざまなフォーマットのデータを集めてきて、システムに一元管理をすることができます。これにより、これまでできなかった検索も容易になります。データが取り出しやすくなれば、データ分析も進んでいくでしょう。
【関連リンク】
kintoneで販売管理を実現する方法とは?連携システムや活用事例をご紹介
先述の通り、kintoneでは、コミュニケーションを容易に行えます。
業務を管理する機能だけでなく、コミュニケーションをスムーズに行うことができます。またゲストスペースを用意することもでき、kintoneのアカウントがなくてもアクセスできることから、外部の相手とのコラボレーションも可能です。ゲストスペースにおいては、ゲストのメンバーは、ゲストスペースにある情報のみを閲覧することができます。
kintoneはクラウドサービスであるため、モバイル利用が可能です。外部でモバイル端末を利用して、管理機能を利用できることは、データの現在の状況を確認したり、承認作業が外出先で行えたりと、業務の範囲が広がります。

kintoneはプログラミングの知識がなくてもアプリを作れるノーコードツールとして、非常に便利なシステムです。しかし、標準機能だけでは対応が難しいこともいくつか存在します。
kintoneの標準機能でも簡単な四則演算や集計は可能ですが、Excelのマクロや複雑な関数を用いた高度な計算処理には対応していません。また、複数の異なるアプリに蓄積されたデータを自動で集計したり、結合したりするような処理も標準機能では限界があります。画面レイアウトに関しても、あらかじめ用意された使いやすいフォーマットに沿って作られる反面、完全に自由なデザインや、自社の業務フローに合わせた細かなレイアウト変更を行うことはできません。
情報共有の範囲にも注意が必要です。kintoneのアカウントを持たない社外の取引先や顧客に対して、kintone内の特定のデータをそのまま共有したり、直接入力してもらったりすることは、標準機能のみではできません。また、kintoneはデータの蓄積・管理・集計を得意とするデータベース型のシステムであり、民間企業から自治体まで幅広い組織の業務効率化に活用されています。しかしその反面、高度な会計処理や複雑な販売管理など、専門性の高い処理を伴う基幹業務システムを、kintone単体で完全に代替することは困難です。
最後に、データの容量制限についても理解しておく必要があります。kintoneの基本契約では利用できるデータ容量が「契約ユーザー数 × 5GB」となっており、1ファイルあたりの添付サイズも最大1GBまでと制限されています。そのため、動画などの重いデータや、大量の添付ファイルを情報連携させて頻繁に利用する運用には不向きです。

kintoneの特徴や「できること・できないこと」を踏まえると、導入によって大きな効果を得られる企業がある一方で、単体での導入には不向きなケースもあります。自社がどちらに当てはまるか確認してみましょう。
kintoneは、スモールスタートで業務改善を進めたい企業や、柔軟なシステム環境を求めている企業に最適です。特に以下のような目的を持つ企業には非常に向いています。
・自社の業務に合わせて柔軟にカスタマイズしたい企業
kintoneはサンプルアプリを活用してプログラミング不要で手軽にシステムを構築できるだけでなく、プラグインやJavaScriptを用いた独自のカスタマイズも容易です。外部ツールとのAPI連携も可能なため、企業の特定のニーズに合わせた柔軟な業務フローを構築したい場合に適しています。
【関連リンク】
kintoneのAPI連携とは?kintone APIを用いたカスタムアプリ開発のポイント
kintoneと外部システム連携のメリットや設定方法を解説~カスタマイズ例も紹介
・情報を一元化して社内コミュニケーションを円滑にしたい企業
社内に点在するさまざまなフォーマットのデータを一つのシステムに集約し、検索やデータ分析を容易にしたい企業に向いています。また、kintoneには業務データに紐づいたコミュニケーション機能があるため、社内SNSやポータルサイトとして活用することで、部署間の情報共有や外部とのコラボレーションを円滑に進めることができます。
・初期投資を抑えてスピーディーに業務効率化を図りたい企業
特に中小企業やスタートアップ企業にとって、開発コストや時間を抑えつつ、質の高い業務アプリを導入できる点は大きなメリットです。モバイル利用も可能なため、外出先からの承認作業などスピーディーな対応が求められる企業にもおすすめです。
一方で、以下のような要件を満たしたい場合、kintone単体でのシステム構築には限界があるため注意が必要です。
・専門性の高い基幹システムをそのまま代替したい企業
kintoneはデータの集計・管理・分析を得意とするデータベース型のシステムです。そのため、高度な会計処理や複雑な関数計算などを行う専門的な基幹システムの機能を、kintoneだけで完全に代替することには不向きです。こうした業務領域では、既存の基幹システムをそのまま活かし、kintoneとデータ連携させて必要な機能を補完する運用が一般的です。
【関連リンク】
kintoneと他システムのデータ・アプリ連携で実現する業務改善
・大量のファイルや大容量データの管理を主目的とする企業
kintoneの基本契約で利用できる容量は「契約ユーザー数 × 5GB」であり、添付できるファイルサイズも1ファイル1GBまでという制限があります。そのため、動画や高解像度の画像など、大量の重いデータを恒常的に管理・連携させたい企業には向いていません。大容量データを扱う場合は、ディスク増設オプションの購入や、添付ファイル保存用のプラグインを活用するなどの工夫や追加費用が必要になります。
【関連リンク】
kintoneの容量追加オプションでデータ管理を万全に

kintoneでできないことについては、それを埋める方法があります。ポイントとなることを見ていきましょう。
契約時の容量だけでは足りず、大量のデータ管理を行いたい場合は、別途、容量を増やす方法がいくつかあります。
・ディスク増設オプションを購入する
ディスク増設オプションを購入することで、契約しているドメイン全体で利用できるディスク容量を10GB単位で追加することが可能です。追加した容量は、全ユーザーで利用できます。
kintoneの契約形態とは別になります。
月額は10GBあたり1,100円(税込)です。(※2024年10月現在の価格)
・添付ファイル保存プラグインを利用する
kintoneではアプリによっては添付ファイル機能を利用することができるものがあります。アプリに保存されるデータと、添付ファイルとして保存されるデータは切り離されており、別のデータ扱いとなっています。
この添付ファイルを、添付ファイル保存用のプラグインで管理するようにすれば、kintone内の添付ファイルを削除でき、使える容量を増やすことができます。添付ファイル保存用のプラグインも使用には費用がかかりますが、kintoneの容量追加よりも安価に済むことがあるため、選択肢の一つとなります。
データベース型だけでなく、複雑な機能を実装したアプリを構築したい場合には、専門業者に基幹業務システムとの連携をはじめとしたカスタマイズを行ってもらうことがおすすめです。自社の課題やニーズに合わせたアプリの開発を進めることができるでしょう。
【関連リンク】
kintoneと基幹システムの連携方法やメリットを解説!

kintoneはプログラミング不要で手軽に導入できる反面、「導入したものの、思うように活用できていない」という課題を抱える企業も少なくありません。自社への導入を成功させるために、以下の注意点やよくある失敗のケースを導入前に確認しておきましょう。
「とりあえず便利そうだから」と明確な目的を持たずに導入してしまうと、現場の従業員にメリットが伝わらず、以前のExcel管理や紙の運用に戻ってしまうケースがあります。まずは「どの部署の、どの業務課題を解決するのか」という目的を明確にし、スモールスタートで徐々に適用範囲を広げていくことが成功の秘訣です。
kintoneは非常に多機能ですが、万能ではありません。例えば、動画などの重いファイルや大量のデータを頻繁にやり取りする業務の場合、基本契約の容量はすぐに上限に達してしまう可能性があります。また、高度な会計処理など、データベース型以外の専門的な処理をkintone単体で行おうとして挫折するケースもあります。事前に「自社のやりたいことは標準機能でカバーできるか」「基幹システムとの連携が必要か」を見極めることが重要です。
kintoneは標準のサンプルアプリだけでも十分に利用できますが、業務に深く入り込んだシステムを構築しようとすると、JavaScriptによるプログラミングや外部システム(API)との連携が必要になる場面が出てきます。「自社にITに強い人材がいない」「複雑な要件を実現したいが、やり方がわからない」といった理由で開発が行き詰まってしまうのは、よくある課題の一つです。
【関連リンク】
kintoneの導入支援サービスとは?活用のメリットと支援サービスを検討する際の注意点
kintoneでできることとできないことをご紹介しました。kintoneではさまざまな業務アプリを開発、利用できる上に、コミュニケーション機能も充実しており、多くの企業において利活用が進んでいます。
さらにその活用の幅を広げるためには、自社仕様にカスタマイズするのがおすすめです。
システムクレイスでは、kintoneアプリ開発・カスタマイズサービスをご提供しており、多数の実績や専門知識をもとに、貴社に最適なアプリ開発やカスタマイズをご提供いたします。「kintoneでは、このようなことができるのか知りたい」「kintoneアプリの基本的な機能では実現できないが、カスタマイズでできるようになるか知りたい」などのご要望にもお応えいたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。
【関連リンク】kintoneで売上管理を効率化~kintone活用のメリットを事例を交えて解説
【関連リンク】kintoneで顧客管理するには?~アプリやシステム開発する方法もご紹介
【関連リンク】kintoneを活用した在庫管理システムの構築方法を解説します!
【関連リンク】kintoneのプロセス管理でワークフローを設定するメリットと方法を解説!
kintoneアプリの開発・カスタマイズに関するご相談・ご質問などお気軽にお問い合わせください