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【手入力不要!】kintoneカスタマイズで自動ルックアップを簡単に設定

kintoneを業務アプリとしてご活用中の皆様、アプリ操作をもっと効率化したいと感じたことはありませんか?実は、JavaScriptを使ったカスタマイズにより、kintoneの操作性を飛躍的に向上させることができます。この記事では、手入力の手間を大幅に軽減する「自動ルックアップ」の設定方法を、わかりやすく丁寧に解説します。このテクニックを活用して、日々の業務効率を大きく改善してみませんか?

kintoneカスタマイズでできること

kintoneを利用する企業の中には、「画面や操作性を自社のニーズに合わせてもっと最適化したい」と考えたことがある方も多いのではないでしょうか。こうした要望に応えるため、kintoneではJavaScriptを活用した柔軟なカスタマイズ機能が提供されています。

そもそもJavaScriptとは

JavaScriptは、ウェブサイトの動作を柔軟にカスタマイズするためのプログラミング言語です。ブラウザ上で動作し、アプリのデザインを向上させたり、操作をよりスムーズにしたりすることができます。kintoneでもこのJavaScriptを活用することで、ユーザーの要望に応じた多彩な機能を実現可能です。

JavaScriptでできること

kintoneでは、JavaScriptを活用して機能を柔軟にカスタマイズするためのAPIが提供されています。これにより、次のようなカスタマイズが可能です。

●動作や見た目のカスタマイズ
フィールドの表示方法を変更したり、ボタンを追加することができます。

●外部サービスとの連携
他のシステムから取得したデータをkintoneのレコードに自動で登録するなど、外部サービスとのシームレスな連携が実現可能です。

●画面上の情報の取得や操作
JavaScriptファイルをkintoneのアプリにアップロードすることで、画面に表示されている情報を取得したり、データを書き換えることができます。

よく利用されるカスタマイズ機能

JavaScriptを活用したカスタマイズの中でも、特に利用頻度の高い機能には次のようなものがあります。

  • ・フィールドの編集可/不可切り替え
  • ・フィールドの自動入力
  • ・エラーメッセージの表示
  • ・レコードの自動採番
  • ・別アプリのアプリID取得
  • ・フィールドの条件書式設定

これらの機能を活用することで、ユーザーの使いやすさに合わせた、柔軟性の高いアプリを構築することが可能です。JavaScriptを効果的に取り入れることで、kintoneのポテンシャルを最大限に引き出し、業務効率をさらに向上させましょう。

kintoneカスタマイズで使用するAPI

kintoneを自社のニーズに合わせて柔軟にカスタマイズするには、APIの活用が欠かせません。kintoneでは大きく分けて2つのAPIが提供されており、それぞれの特徴を理解し使い分けることで、カスタマイズの可能性を最大限に引き出すことができます。

kintone JavaScript APIの概要

kintone JavaScript APIは、kintoneの画面操作や動作を自由にカスタマイズするためのAPIです。このAPIはブラウザ上で動作し、ユーザーが操作するインターフェースを柔軟に変更できます。

具体的には、以下のようなカスタマイズが可能です。

  • ・カスタムボタンの作成
  • ・フィールド表示の動的な変更
  • ・条件に応じた画面の挙動制御

さらに、画面イベントをフックすることで、特定の操作に応じた自動処理を実行することも可能です。

kintone REST APIの概要

kintone REST APIは、kintoneと外部システムやツールとの連携を可能にするAPIです。このAPIを使用することで、以下のような操作が実現できます。

  • ・レコードの作成、読み取り、更新、削除
  • ・アプリやユーザー情報の取得
  • ・外部システムとのデータ連携

例えば、自社の他システムからkintoneへデータを自動連携させたり、外部のクラウドサービスや業務支援ツールと統合したりすることが容易になります。ただし、REST APIを利用する際は、APIトークンなどの設定が必要です。

JavaScript APIとREST APIの違い

これら2つのAPIは、それぞれの用途や使用シーンが異なります。

●JavaScript API
kintoneの画面上で動作し、ユーザーインターフェースや操作性のカスタマイズに特化しています。ブラウザ上で即座に反映される操作が得意です。

●REST API
kintoneと外部システム間のデータ連携を目的とし、HTTPリクエストを介したサーバー間通信を行います。大規模なデータ処理やバックエンドでの統合に適しています。

これらのAPIを適切に使い分けることで、kintoneの柔軟性を最大限に活用し、業務効率を飛躍的に向上させることが可能になります。

自動ルックアップを設定してみよう

自動ルックアップとは

自動ルックアップは、レコードを追加する際に別のアプリから必要な情報を自動取得し、フィールドに反映するカスタマイズ機能です。たとえば、社員情報マスターからログインユーザーの氏名や所属部署を自動で設定することができ、手動入力の手間を大幅に削減します。

実装の流れ

1.レコード追加イベントでREST APIを使用
レコード追加イベントが発生した際に、REST APIを使用してログインユーザーのログイン名をキーとして、ルックアップ先アプリから情報を取得します。

2.キーに一致するレコード情報の取得
指定されたキーに合致するレコードが見つかった場合、そのレコードの詳細情報を取得します。これにより、必要なデータを効率的に活用できます。

3.取得したレコード情報をフィールドに設定
取得したデータを対応するフィールドに自動的にセットします。これにより、データの入力ミスを防ぐことができます。

4.lookupプロパティをtrueに設定
ルックアップ処理を有効にするため、対象フィールドのlookupプロパティをtrueに設定します。

自動ルックアップの効果

自動ルックアップを導入することで、作業効率を飛躍的に向上させることが可能です。たとえば、休暇申請アプリと有給休暇管理アプリを連携させることで、申請者の氏名や残り有給日数を自動表示できるようになります。これにより、入力作業を簡素化するだけでなく、データ入力の不正やミスを防ぐ効果も期待できます。

自動ルックアップを活用して、kintoneの機能を最大限に引き出し、業務の効率化を実現しましょう。ぜひ積極的にご活用ください!

【関連リンク】
kintoneでアプリを開発する方法は? アプリ開発のポイントも解説!

まとめ

自動ルックアップを活用することで、kintoneの操作性を飛躍的に向上させることができます。REST APIとJavaScriptを組み合わせてレコード追加時に必要な情報を自動取得すれば、手入力の手間を省きながら、作業効率とデータの正確性を大幅に向上させることが可能です。

本記事でご紹介した方法を参考に、自社の業務に適したカスタマイズをぜひ実践してください。kintoneの可能性を最大限に引き出し、日々の業務負担を軽減しながら生産性を高める未来を目指しましょう。

システムクレイスでは、豊富な開発実績と知見をもとに、kintoneアプリ開発・カスタマイズのサービスをご提供しております。UI(ユーザーインターフェース)のカスタマイズから、API連携によるデータ処理の自動化、外部サービスとの連携による機能拡充まで、さまざまなアプローチによるkintoneアプリ開発が可能です。

お困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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