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病院でのkintone活用方法とは:多職種連携と患者満足度を高める情報共有のポイント

はじめに:医療現場が直面する「連携の壁」と「情報格差」

高度な専門性が求められる病院の現場では、医師、看護師、薬剤師、リハビリスタッフ、事務職など、多岐にわたる職種(多職種)が連携して患者のケアにあたっています。しかし、その連携の過程で、以下のような課題に直面することが少なくありません。

1. 情報の分散とタイムラグ:患者の状態やケアの履歴が、電子カルテ、紙の記録、部署ごとのExcelファイルなどに分散し、必要な情報にすぐにアクセスできない。
2. 多職種連携の煩雑さ:医師の指示や患者の状況変化に関する情報共有が、電話、PHS、口頭に頼ることが多く、伝達ミスや確認作業に時間がかかる。
3. インシデント・ヒヤリハットの共有不足:発生したインシデント情報が部署内での共有に留まり、全職員の学びとして活用されず、再発防止に繋がりにくい。

これらの課題は、ケアの質と効率を低下させ、ひいては患者満足度にも影響を及ぼします。kintoneは、電子カルテではカバーしきれない「現場の非定型業務」と「多職種間の円滑なコミュニケーション」を強力にサポートします。

職種を超えたシームレスな「情報共有基盤」の構築

電子カルテが「診療記録」の基盤であるのに対し、kintoneは「日々の業務遂行と連携」の基盤となります。多職種間の連携に必要な「生きた情報」を一元管理することで、連携の壁を取り払います。

事例1:多職種カンファレンス記録とタスク管理

患者の退院支援やリハビリ計画を策定する多職種カンファレンスは、情報共有の要です。しかし、議事録が紙や共有フォルダに保存されると、担当者以外は見落としがちです。

kintoneでの解決:「カンファレンス記録アプリ」を構築。決定事項、患者の目標、各職種の担当タスク(例:ソーシャルワーカーへの連絡、家族への説明)を記録し、担当者に自動でリマインド通知を行います。

導入メリット:
タスクの明確化:誰が何をいつまでにやるべきかが可視化され、タスクの漏れや遅延がなくなります。
リアルタイム連携:リハビリスタッフが入力した情報や、栄養士の食事に関する指示が、カンファレンス後すぐに病棟看護師に共有され、即座にケアに反映されます。

業務負荷を軽減する「非定型業務」のデジタル化

電子カルテは高機能ですが、申請書、機器の故障報告、物品請求など、病院内で発生する様々な非定型業務の管理には適していません。これらは紙やExcelで処理され、職員の大きな負担となっています。

業務効率化による「患者と向き合う時間」の創出

kintoneでの解決:院内で発生するあらゆる申請(例:残業申請、研修申請、物品購入請求)を「申請・承認アプリ」に移行し、承認フローをデジタル化。また、医療機器の故障や不具合を記録する「医療機器点検・報告アプリ」を構築します。

導入メリット:
事務作業の削減:紙の書類の回覧や印刷、ファイリング作業が不要になります。
機器の早期対応:故障情報が担当部門(ME室や総務)に即座に通知され、迅速な対応が可能になり、患者への影響を最小限に抑えます。
データ活用:インシデントやヒヤリハットの情報をアプリで集約・分析することで、リスクが高い業務プロセスを特定し、組織全体での安全対策に活かせます。

患者満足度向上へ:質の高いコミュニケーション実現

多職種間の連携がスムーズになることは、最終的に患者さんへのサービスの質を高め、満足度向上に繋がります。

迅速な情報提供:職員が患者さんの最新の情報を瞬時に共有できるため、問い合わせや要望への対応がスピーディになります。
一貫性のあるケア:多様な職種が統一された情報に基づいて行動するため、ケアに一貫性が生まれ、患者さんは安心感を得られます。

kintoneは、現場の声をすぐにアプリに反映できるため、小さな「使いにくい」を解消し、職員の業務ストレスを軽減します。職員の負担が減ることで、患者さんとより深く向き合う時間と心の余裕が生まれるのです。

まとめ:医療現場の「現場力」を最大化するkintone

医療の質と安全性を高める上で、情報共有と連携は生命線です。kintoneは、電子カルテを補完し、日々の業務効率を劇的に改善することで、医療現場の「現場力」を最大化する強力なツールです。

「どこからデジタル化を始めるべきか分からない」「医療特有のセキュリティや連携要件をクリアできるか不安」といったお悩みこそ、専門知識を持つパートナーにご相談ください。

私たちシステムクレイスは、病院・医療機関での豊富な導入実績に基づき、現場の負荷を最小限に抑えつつ、多職種連携と患者満足度向上を実現するための最適なkintone活用をご支援いたします。

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