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情報システム部門におけるkintoneの活用方法とは:効果的な活用方法を解説

はじめに:情シス部門が直面する「板挟み」のジレンマ

情報システム部門(情シス)は、全社のシステムを安定稼働させるという「守り」の役割と、業務効率化やDXを推進するという「攻め」の役割を両立させなければならない、非常に重要なポジションにいます。しかし、多くの情シス担当者は以下のようなジレンマに直面しがちです。

1. ユーザー部門からの要望爆発:現場からの「すぐに使いたい」という個別要望が絶えず、優先順位付けと対応に追われ、開発リソースが逼迫している。
2. レガシーシステムの重圧:既存の基幹システムやレガシーシステムの維持・管理に工数が割かれ、新しい技術や戦略的なプロジェクトに着手できない。
3. シャドーITの横行:現場が情シスの対応を待てず、自己流でExcelや無料ツールなどを使い始め、「シャドーIT」が発生し、セキュリティリスクが高まる。

このジレンマを解消し、情シス部門を全社のDXを加速させるエンジンへと変革させるための特効薬となるのが、kintoneです。

「攻め」の情シスへ:現場ニーズをkintoneで迅速に解決

kintoneは、現場のユーザー部門が自らアプリを作成・改善できる「市民開発(シチズン・デベロッパー)」を推進するための強力なツールです。これにより、情シス部門は現場からの細かい要望対応から解放され、「守り」と「攻め」のバランスを取れるようになります。

事例1:ユーザーからの問い合わせ・要望の一元管理

情シス部門への問い合わせは、メール、電話、口頭などバラバラになりがちで、対応状況の確認や引き継ぎに手間がかかります。

kintoneでの解決:「ヘルプデスク・問い合わせ管理アプリ」を構築し、全ての問い合わせをkintoneに集約します。インシデントの内容、対応担当者、進捗状況、解決までの時間を記録します。
導入メリット:
業務の効率化:過去の履歴を検索することで、FAQの作成や同様の問い合わせへの対応時間を大幅に短縮できます。
要望の見える化:問い合わせ内容を分析することで、どの業務のデジタル化ニーズが高いのか、どのシステムにボトルネックがあるのかを客観的に把握でき、戦略的なシステム投資の優先順位付けに役立ちます。
SLA(サービスレベル合意)の遵守:問い合わせ受付から解決までの時間を測定・可視化することで、部門のサービス品質を向上させます。

レガシーシステムを「生かす」kintoneの連携力

情シス部門の大きな責務の一つが、既存の基幹システムが保有する「会社の血液」とも言える重要データを活用可能にすることです。kintoneは、この既存システムとの連携において、極めて高い能力を発揮します。

kintone APIと外部連携を活用

kintoneでの解決:kintoneのREST APIを活用し、基幹システムの顧客情報や売上データをkintoneアプリに連携します。また、プラグインや外部連携サービスを利用して、データ連携の自動化や定期実行を実現します。

導入メリット:
データ活用の促進:現場の誰もが使い慣れたkintoneの画面上で、専門知識が必要な基幹システムから取り出した最新データを確認・利用できるようになります。
UIの刷新:変更が難しいレガシーシステムのデータはそのままに、kintoneを「最新のUI」として活用することで、現場の業務効率を劇的に改善します。
開発コストの抑制:ゼロからデータ活用基盤を構築するよりも、kintoneを活用する方が「低コスト・短納期」で目的を達成できます。

シャドーITを撲滅し、セキュリティを担保

現場が自らアプリを作成できる環境は、前述の「シャドーIT」に対する最良の防御策となります。情シス部門は、kintoneを全社で標準利用する「公式の市民開発プラットフォーム」として位置づけるべきです。

統制の実現:現場が業務アプリを作成する際も、kintoneというセキュアな環境と、情シス部門が定めたルール(アクセス権、データ形式など)の中で行われるため、野良ツールの発生を防ぎ、情報セキュリティを担保できます。

教育とサポート:情シス部門は、アプリを自作したいユーザー部門の担当者に対し、kintoneの安全な使い方や開発の基本原則を教育する「市民開発の支援役」に回ることで、全社のデジタルリテラシー向上に貢献します。

まとめ:情シス部門がDXを牽引する時代へ

情報システム部門にとって、kintoneは「現場の要望対応」と「レガシーシステムの維持」という二律背反の課題を解決し、攻めのDX推進に注力するための強力な武器となります。

kintoneを全社のデジタル化のプラットフォームとして位置づけ、既存システムとの連携や市民開発のガバナンス設計を行うことこそが、これからの情シス部門の重要な役割です。

「kintoneをどのように社内システム全体に組み込むべきか」「セキュリティと市民開発を両立させるためのルールづくりはどうすればいいか」といった、戦略的なご相談は、ぜひ私たちシステムクレイスにお任せください。御社の情シス部門が、全社のDXを加速させるエンジンとなるよう、力強くサポートいたします。

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