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kintone(キントーン)をカスタマイズする3つの方法

業務に利活用することで、業務効率化や負荷削減など、さまざまな効果が得られるkintone(キントーン)。カスタマイズして使用することで、その活用可能性は大きく広がります。今回は、kintoneをカスタマイズする3つの方法と共に、カスタマイズ事例やカスタマイズするときの注意点も合わせてご紹介します。

kintoneのカスタマイズとは?

kintoneを社内にすでに導入している企業や、これから会社に導入するに当たってkintoneでどのようにカスタマイズすることができるのかを知りたいという方もいるのではないでしょうか。まずはカスタマイズの概要や可能になることを確認していきましょう。

kintoneのカスタマイズとは?

kintoneとはサイボウズ株式会社が提供する、誰もが手軽に業務アプリを開発できるクラウド型のプラットフォームです。

業務内容に適した基幹システムや業務システムなどを、手軽にプログラムを書くことで開発することができるのが大きな特徴です。例えば、顧客管理や案件管理、勤怠管理、日報、経費精算、問い合わせ管理など、多岐に渡るシステムが開発できます。

またチーム・部門単位での複数のメンバー同士のコミュニケーションに適したSNS機能を有しており、クラウドサービスなので、いつでもどこからでも、チームメンバーとコミュニケーションを取りながら業務にアプリを活用可能です。

kintoneではすでにいくつかのアプリが用意されており、それをカスタマイズすることで自社業務に合った仕様にして利活用することが可能になります。

kintoneのカスタマイズで実現できること

kintoneのカスタマイズで主に実現できることを見ていきましょう。

・UI(ユーザーインターフェース)の向上
外観や操作感などのカスタマイズにより、UI(ユーザーインターフェース)の向上が可能です。例えば、入力フォームを入力しやすく変更したり、企業のブランドに合ったデザインに変更したりすることができます。

・データ処理の自動化
kintoneをより便利に効率的に利用するために、データの自動取得や更新、削除といった処理を自動化させることができます。業務フローに合わせて、自動的に処理を実行させるようにすることで、作業の時間短縮につながったり、手作業による入力ミスを減少させたりすることで、業務効率の向上につながります。

・外部サービスとの連携
外部のシステムやサービスとデータを連携させることもできます。例えば、社内にある他のシステムのデータと連携させることができれば、業務効率化が実現します。これまでできなかったデータ活用ができる可能性が広がります。kintoneでは200種類以上もの外部サービスと連携できます。

・通知機能の強化​
kintoneでは、指定の条件を満たした際に自動的に通知を送る仕組みをカスタマイズできます。これにより、特定のタスクの進捗状況や期限が近い案件について、担当者に自動でアラートを送信することが可能です。この通知機能を活用することで、重要な業務の見落としを防ぎ、タイムリーな対応を促進できます。

・レポートや分析機能のカスタマイズ​​
kintoneのデータを基に、カスタムレポートや分析機能を追加することも可能です。グラフやダッシュボードを作成し、リアルタイムで業務の進捗状況や売上分析を可視化することで、データドリブンな意思決定が支援されます。

・カスタムアクションの実装​​​
特定の条件が満たされた際に自動的に特定のアクションを実行させることができます。例えば、特定のフィールドに特定の値が入力された時に自動的にメールを送信したり、特定のレコードが作成された際に通知を送るように設定することができます。これにより、リアルタイムでの情報共有が可能となり、迅速な対応が可能になります。

【関連リンク】kintoneでできることとできないこと、導入前に知っておきたいポイントを解説!​
【関連リンク】kintoneのAPI連携とは?kintone APIを用いたカスタムアプリ開発のポイント​​
【関連リンク】kintoneプラグイン・javascript開発プラン​​

kintoneをカスタマイズする3つの方法

kintoneをカスタマイズする方法には、次の3つの方法があります。

1.プラグインの活用

kintoneには、便利なプラグインが多く存在します。プラグインは、基本的にプログラミング不要で、一部の機能が実装されたものを取り込むだけで、その機能が利用できるようになるものです。そのため最も手軽なカスタマイズ方法といえるでしょう。kintone公式サイトからも多数のプラグインを検索することができ、自社に合ったものを利用できます。

プラグインはすでに機能が完成されているものであるため、カスタマイズの自由度は、他の方法と比べて下がるでしょう。

2.JavaScript・CSSのプログラミング

kintoneには、JavaScriptやCSSといった言語を用いてプログラミングを行い、カスタマイズできる環境があります。プラグインでは自社が求める機能に満たないというケースでも、柔軟に必要な機能を作ることができます。そのため、他のカスタマイズ方法と比べて、自由度は最も高い方法といえます。一方で、プログラミング知識とスキルが求められます。

3.外部サービス連携

kintone以外の外部サービスと連携させることで、機能拡充を行う方法です。例えば、社内に導入している会計システムや人事システムから会計データや人事データを取り込みたい場合、連携させることで、データの取り込みおよび、kintone上での処理・分析が可能になります。連携時には一定の知識が求められます。また、連携することで不具合が起きるリスクも想定して、対応が可能な人員が行う必要があるでしょう。

kintoneカスタマイズの事例

kintoneをカスタマイズして成果を出した事例を3つご紹介します。

プラグイン活用の事例

ダッシュボードプラグインを活用した事例です。一般的に、kintone上では複数のアプリを利用することが多くありますが、それらの複数アプリを一つのダッシュボードのように可視化したい、もしくはフィルタリングやドリルダウンを自由に行いながらデータを見たいというニーズが出てくることがあります。

このようなニーズに対しては、グレープシティ株式会社の「krewDashboardプラグイン」が役立ちます。複数のkintoneアプリのデータをダッシュボードで、豊富なグラフとピボットテーブルなどによって可視化でき、まるでBIツールのようにビジュアル化が容易に行えます。目的の条件で素早くフィルタリングできるので、必要な情報を手軽に確認することもできます。

【関連リンク】javascript・プラグイン開発データをダッシュボードで可視化

JavaScriptプログラミングの事例

JavaScriptを用いて、プログラミングを行うことでカスタマイズした事例です。

ある企業は、従来、紙資料やホワイトボードによる情報共有が定番化していましたが、業務効率化のために情報の一元管理と情報共有を進めるべくkintoneを導入しました。活用しているアプリの一つに、社員が日々の改善活動を投稿し、それを皆でコメントを付けることで評価できるアプリがあります。

このアプリを運用していくうちに、各投稿につけられたコメント数を集計、分析できるようにカスタマイズしたいと考え、JavaScriptによってプログラミングを行うことで機能を実装しました。その結果、コメントの傾向を正確な数値で知ることができるようになり、人事評価に活かすことができるようになりました。

外部サービス連携の事例

ある飲食サービス業では、外部サービス連携によるカスタマイズに成功しました。従来は、店舗から取引先への発注をその都度、電話やFAXで行っていましたが、FAX送信の際はわざわざFAX機のある場所に移動して送信しなければならず、効率が悪い上にミスも多発している状況でした。

そこで、kintoneを導入し、タブレット端末上でkintoneを操作できるようにし、現場での入力作業ができるようにしました、また、kintoneを通じてFAX送信ができるシステムと連携させることで、ボタン一つでFAX送信が完了できるようになりました。
導入前に比べ、発注におけるミスや作業の無駄を削減できたほか、FAXの紙代やトナー代などのコスト削減にもつながりました。

kintoneをカスタマイズするときの注意点

kintoneをカスタマイズして業務への利活用をさらに進めたいという場合には、知っておきたい注意点がいくつかあります。

kintoneのアップデートによっては動作しなくなる恐れもある

kintoneは、定期的にメンテナンスを行っており、機能のアップデートや仕様変更を行っています。主なアップデート情報は公式サイトで確認できるため、アップデートのたびに確認しておくのが理想です。アップデートの内容によっては、カスタマイズ後のアプリが動作しなくなる恐れもありますので、注意が必要です。

例えば、JavaScriptによるカスタマイズを複数のアプリに対して行った場合は、kintoneのアップデートにより、JavaScriptファイルをすべてのアプリに対して、再度アップロードし直す必要が出てくることもあります。このような煩雑な処置が必要になることがある点は踏まえておきましょう。

【関連リンク】kintone公式サイト 主なアップデート情報

プログラミングでカスタマイズする際にはセキュリティの考慮が必要

JavaScriptなどのプログラミングによってカスタマイズを行う際、特に注意が必要なのが、セキュリティ面です。乏しい知識で何とかプログラミングを行い、カスタマイズに成功したとしても、セキュリティ面が手薄であれば、情報漏洩のリスクが高まるため、業務でアプリを利用することがむずかしくなってしまいます。カスタマイズの際には、セキュリティの専門的な知見と技術を取り入れるようにしましょう。

これらの注意点を踏まえたときに、自社で対応がむずかしい場合には、kintoneアプリのカスタマイズを行っている専門会社に委託したほうが安心・安全といえるでしょう。

まとめ

kintoneは便利なサービスですが、より一層、活用を進めるためには、カスタマイズを行うことをおすすめします。自社ではむずかしい場合や、自由度高くカスタマイズしたいといった場合には、ぜひシステムクレイスにご相談ください。

30年の導入・運用実績から幅広い提案を行っている「kintoneアプリ開発・カスタマイズサービス」では、簡単なアプリ開発から既存の基幹システム連携まで 、貴社が求めるカスタマイズを実施できます。アプリ開発やカスタマイズを通じて、貴社の業務効率化や業務改善をサポートさせていただきます。ぜひお気軽にご相談ください。

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